慢性C型肝炎の治療適応

①C型慢性肝炎とは  

 
C型肝炎ウイルス(RNAウイルス)に感染することで発症します。ほとんどはC型肝炎ウイルスで汚染された血液製剤の注射による感染ですが、鍼治療や注射針の回し打ち、医療従事者の針刺し事故なども原因となります。急性C型肝の30%は自然治癒しますが、70%はそのままウイルスが肝臓に持続感染することで慢性肝炎に移行します。  

②C型慢性肝炎治療方針決定のために必要な検査   


●HCV抗体(3世代):HCV感染の有無(既往感染を含む)を確認する方法です。
●HCV-RNA核酸定量:血中に存在するウイルスをRT-PCR法により増幅して検出する検査です
●HCV ジェノタイプ定性:HCVウイルスの型(主に1a, 1b, 2a, 2b, 3型)を調べる検査です    
●腹部エコー検査
:肝炎の進行度の評価や肝臓癌のリーニングに必須の検査です。

③C型慢性肝炎の臨床経過   

  
C型慢性肝炎は10年で1段階ずつ進行して30-40年で肝硬変に到達します。発癌率は肝硬変では約8%/年です。    

C型肝炎の臨床経過
図 飯尾悦子、田中靖人 他、新糖鎖マーカー[Mac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体(M2BPGi)]による肝繊維化評価 モダンメディア 2016.62(2): p15-20 より引用

④治療の対象 

 C型慢性肝炎および、全てのC型肝硬変

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