番外編:夜空の小ネタ

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何でもないことなんですが、夜空の身近な小ネタです。

1⃣ 私たちはいつも月の同じ側を見ている。
知っている人も多いと思います。「餅をつくウサギ」っていつも見えていますよね。これは、月の自転周期(月が自ら回る周期)と公転周期(月が地球のまわりを回る周期)が同じだからなんです。ちなみに、この月の模様、地域によって見え方が違っています。南ヨーロッパではカニ、南アメリカではワニやロバ、東ヨーロッパや北アメリカでは髪の長い女性など色々でおもしろいですね。

2⃣ 満月が昇ってくる時間はほぼ18時頃
東から大きな満月が昇ってくるのを見たことがあると思います。山際や建物の間から昇ってくる月は、ほんとに大きくてまん丸ですよね。でも、東から三日月や半月が昇ってくるのを見たことはないはず。「満月の月の出は18時」と覚えておくとちょっといいですョ。※時間は季節によって多少前後します。

3⃣ 上弦の月下弦の月は、西の空の状態で判断。
「弦」は弓に張る糸の部分のことですね。月のまっすぐな部分に当たります。弦の位置は月が動くと当然変わります。となると、上弦、下弦って何?!ってことになります。そこで、西の空、沈む頃の月の形に注目です。この時、上側がまっすぐだったら上弦の月、下側がまっすぐだったら下弦の月となります。

4⃣ 北極星も少しは動いている。
理科で必ず習う北極星。どちらが北か、この星を見つけることで分るんでしたよね。地球の自転軸を北極側に延長したところにある星が北極星ということなんですが、現在の北極星はピッタリ延長上にあるというわけではないんです。他の星たちと同じように、小さく日周運動をしています。

5⃣ 天の川の正体は銀河系
七夕でお馴染みの天の川。実は我々の銀河系を見ている形になります。地球は太陽系の惑星ですが、太陽系は銀河系に所属しています。天の川を見るということは、銀河系の中心を見ているということになるんです。周りが明るいとなかなか難しいのですが、天の川は一年中見ることができますョ。

6⃣ 金星の明るさは変化している。
「明けの明星」「宵の明星」「一番星」と呼ばれ、とても身近な存在の金星。いつもより明るく見えるなと思ったことはありませんか?夕暮れ時、飛行機かな?と思うくらい。金星は月と同様、満ち欠けしています。となると、まん丸の時が一番明るく見えているのかなと思いがちですが、まん丸の時は位置的に地球から遠くにいてむしろ暗めなんです。欠けてる時の方が地球の近くにいて、明るく見えているんです。これは金星が内惑星だからなのですが、難しい話はともかく、欠けてる金星は地球の近くにいるのでより明るく輝くということです。

7⃣ 「すばる」はおうし座のプレアデス星団
「すばる」は有名ですね。冬を中心に、秋から春先にかけて見ることができます。肉眼でも5~7個の星の集まりが確認できます。おうし座に中にあって、丁度、雄牛の首辺りで輝いています。和名が「すばる」で、プレアデス星団と言います。特徴的で目立つので、季節が合えば必ず見つかるはずです。ぜひ見てみてほしいものです。実際目にするとちょっと感動しますよ。清少納言も枕草子で、「星はすばる・・・」と紹介していますしね。

シドニーホール(1788-1831)
『ウラニアの鏡 おうし座』1825