ムンクの『叫び』の落書き

Yahoo!ニュースから凄いニュースが飛び込んできました! 過去記事(ムンクの『叫び』と壁画『太陽』)で少し書きましたが、あの有名なムンクの『叫び』の落書きについてです。

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オスロ国立美術館
エドヴァルト・ムンク(1863-1944)
『叫び』1893

青で囲まれた辺りに落書きがあるということでした。ノルウェー語で「狂人にしか描けない」という意味のことが書かれています。

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ムンク本人が書いたものなのか、他人が書いたものなのか、長年不明だったんです。ただ、ムンク生前中の落書きであることは判明していました。

AFP BB Newsによると、

今回、ノルウェーの国立美術館の専門家らは赤外線技術を使って筆跡を分析し、ムンク本人が書いたものだと結論付けた。学芸員のマイ・ブリット・グレング氏は発表で、「この筆跡は間違いなくムンク自身のもの」と説明。「筆跡のものもに加え、ムンクがノルウェーでこの絵画を初めて展示した1895年に起きた出来事のすべてが同じことを示している」と述べた。

2021年2月23日 AFP
出典:AFP BB News 赤外線写真

素晴らしい✨ 落書きはムンク本人が書いていたんですね‼ だからどうしたという話かもしれませんが、美術ファン的には、テンションが上がるニュースです(^-^)

ちなみに、『叫び』を初めて展示した1895年に起きた出来事というのは、あまりに前衛的過ぎたためか精神状態を疑問視され、激しい批判をあびたことを指しています。かなり批判されたようなので、ムンクは深く傷つきました。その結果、ムンクが自分で「狂人にしか描けない」と書き残した(落書きした)と推測されるということのようです。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』もそうですが、研究が進むことで色んな事が判明してくるとほんとにおもしろいですね。