阿知の藤① 2021年4月中旬

昨年は5月中旬に見に行きました(過去記事:美観地区の大樹)。ところが花びら1つなく、開花時期を完全に逃してしまったので、今年は早めに行ってみることにしました。

遠目からでも、開花しているのが分かりました! ちなみに今年の桜の開花は、例年よりは早めでしたよね。藤も少し早めの開花となったのでしょうか?

2021年4月19日撮影 阿知の藤(アケボノフジ)

樹齢300~500年の「阿知の藤」の樹勢回復事業が、平成29年5月から令和2年3月末 まで行われました。藤棚と藤の幹に注目です。

過去記事でも紹介しましたが、阿知の藤はアケボノフジという珍種です。県指定の天然記念物です。淡い紅色がきれいですね。別名は「口紅フジ」です。そもそもアケボノフジは白花種らしく、蕾が淡紅色で、開くと花弁の先が淡紅色になるということで、「口紅フジ」と呼ばれるそうです。

2021年4月19日撮影 阿知の藤(アケボノフジ)アップ

五分咲きといったところでしょうか? 白花種とは思えないほどしっかり色が付いていますね。

阿智神社の駐車場近くにも別の藤棚があります。

アケボノフジ(阿知の藤)より紫色が強いですね。

ところで、倉敷市の花はフジです。ということでマンホールもこんな感じです。

来週には満開になると思うので、また行ってみようと思います。

大原美術館:『童女舞姿』岸田劉生

よく似た絵を見たことがあるという方も多いと思います。

大原美術館
岸田劉生(1891-1929)
『童女舞姿』1924

【鑑賞の小ネタ】
・童女は岸田劉生の娘「麗子」
・美術の教科書に載る「麗子像」
・数多くの「麗子像」あり
・記憶に残るこの感じは何か?

美術の教科書に載っているのは次の作品だと思います。

東京国立博物館
『麗子微笑(麗子像)』1921
重要文化財

なかなかのインパクトですよね。モデルは岸田劉生の娘、岸田麗子(1914-1962)です。大きなおかっぱ頭と小さな手のアンバランスな感じが何ともです。いずれにしても、記憶に残る絵ではないでしょうか?

本人の写真はこちら。

出典:Wikipedia  麗子九歳1923

絵画と比べてどうでしょう? なかなか可愛い(綺麗系?)少女だなと思いました。大原美術館の『童女舞姿』は10歳の麗子ということなので、写真と大体同じ頃ですね。

ところで、岸田劉生のこの「麗子像」、どこかで見たような雰囲気だと思って調べていると、岸田劉生は北方ルネサンスの影響を受けているという記述がありました。北方ルネサンスの画家と言えば、ヤン・ファン・エイクとかアルブレヒト・デューラーヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル等ですが、この「麗子像」については、ヤン・ファン・エイクの画風に似ているような気がします。ヤン・ファン・エイクの作品がこちら。

ナショナルギャラリー(ロンドン)
ヤン・ファン・エイク(1395年頃―1441)
『ターバンの男の肖像』1433

『ターバンの男の肖像』は画家本人の自画像ではないかと言われています。そしてヤン・ファン・エイクによるその配偶者の肖像画がこちら。

フローニンゲン美術館
ヤン・ファン・エイク
『マーガレット・ファン・エイクの肖像』1939

「麗子像」と雰囲気が似てますよね。頭部の大きさと手とのバランスも注目です。北方ルネサンスの画家は、細密に絵を描く特徴を持っていますが、岸田劉生の「麗子像」も、着物の柄等とても細かく表現されています。

岸田劉生の次のような「自画像」を見つけました。

泉屋博古館分館蔵
岸田劉生
『自画像』1921

帽子を被っていない自画像もありますが、この赤っぽい帽子を被った『自画像』は、前出のヤン・ファン・エイクの『ターバンの男の肖像』にとてもよく似ているように思います。

この何とも言えない岸田劉生の表現、「デロリ」と呼ばれます。岸田劉生が生み出した造語で、どんなものにもグロテスクなものが隠されていて、その真の姿を描き出すことが絵画の本質であり、それらを表現したものが「デロリ」ということのようです。なんだかちょっと難しいですが、不思議なそしてちょっと異様な雰囲気が「デロリ」ってことで良いのではないかと思います。

確かに、整った美しい絵よりも、ちょっと怪しい雰囲気の絵の方が印象に残ったりしますよね。好き嫌いは別として。

岸田劉生の「麗子像」シリーズは、まだまだたくさんありますので、ぜひ見てみて下さい。「デロリ」を感じることが出来ると思いますョ。

番外編:コクワガタがサナギに!

ついにコクワガタがサナギになりました!

2021年4月10日撮影 コクワガタのサナギ

筆者はもはや、クワガタの成虫・幼虫・サナギの姿を見てもなんの抵抗もないのですが、そうではない方も多いと思います。前出の写真がちょっとピンボケなのは丁度いいかもしれませんね。そもそも入れ物が透明ではないですし。なんだかよく分からない状態のサナギ。筆者的にはもっとくっきりはっきり紹介したかったです。

一般的に、見たことがあるサナギと言えば、蝶のサナギでしょうか? 茶色でじっとしているイメージではありませんか? 筆者は蝶のサナギをじっくり観察したことがないので、そちらは詳しくないのですが、クワガタのサナギはブンブン動くんです! (再生ボタン▶を押すと動くサナギの13秒動画が見られます👇)

まだクワガタ飼育初心者だった頃、初めてこの動きを目撃して、かなり衝撃的だったことを覚えています。サナギが動いた?!みたいな感じです。サナギは、成虫になるのを動かずじっと待って羽化(うか:昆虫のサナギが成虫になること。)すると思っていましたので。 おしりの方を勢いよくブンブン動かします。その反動で全体が動くという感じです。この動画のサナギは仰向けの状態なのですが、この後少しして見てみるとうつ伏せになっていました。なかなかアグレッシブです。

サナギの期間は約3週間です。動くサナギも、羽化が近くなるとじっとしています。

他の幼虫たちは、見える限りではまだサナギになっていません。これから次々とサナギになっていくことでしょう。

ところで、お母さんコクワですが、無事越冬した後、亡くなりました。符節(ふせつ:昆虫の足の先のかぎづめ)もかなりとれていたので、寿命だったのかもしれません。飼育ケースに敷いたクヌギマットからちゃんと出て来て、昆虫ゼリーを少し食べて力尽きていました。世代交代ですね。

もうすぐ子どもコクワが成虫になった姿を見ることができます。楽しみです(^-^)

薄明かりの街:グリムショー

薄っすらと光が灯る街の通りを描いた絵が筆者はなぜか好きです。部屋の壁に飾っているお気に入りの絵画ポスターがこちら。

ジョン・アトキンソン・グリムショー(1836-1893)
『ランドゲートサーカスからのセントポールの眺め』1885

ジョン・アトキンソン・グリムショーの作品です。イギリスの画家で、都市の風景を多く描きました。グリムショーの作品は直接顧客へ渡ることが多かったので、あまり知られていないかもしれませんね。 知る人ぞ知る系の画家だと思います。

グリムショーについて色々調べていると、ジョン・アトキンソンではないのですが、似たような絵画がたくさん見つかります。どうやらジョン・アトキンソンの子どもたちの絵のようですョ。ジョン・アトキンソンの子どもで画家になったのは、 Arthur E. Grimshaw (1864–1913)、Louis H. Grimshaw (1870–1943)、Wilfred Atkinson Grimshaw (1871–1937)、Elaine Grimshaw (1877–1970) の4人ということです。

アーサー・エドモント・グリムショー(1864-1913)
『The Strand』1899
ルイス・H・グリムショー(1870-1943)
『エジンバラのロイヤルマイルの眺め』
Museum of Glooucester
ウィルフレッド・アトキンソン・グリムショー(1871-1937)
『Gloucester Docks』

どうでしょうか。雰囲気が似ていると思いませんか?

お父さんのジョン・アトキンソン・グリムショーの絵画に戻ります。中央奥の建物は、セント・ポール大聖堂です。その歴史は古く、最初に建設されたのは607年頃なんだそうです。焼失、再建を繰り返し、現在に至るようです。歴史的ランドマークであるセント・ポール大聖堂は、第二次世界大戦下でドイツ軍による空爆を受けました。その時、当時の首相ウインストン・チャーチルが「セント・ポールはまだ立っているかね」と尋ねたことは有名ということです。

ところで、ジョン・アトキンソン・グリムショーと同じ時代に活躍した画家にウィルフレッド・ボスワース ・ジェンキンス(1857-1936)がいます。ジョン・アトキンソンの方が20才ほど年上なのですが、かなり画風が似ているんです。こちらです。

エジンバラ博物館
ウィルフレッド・ボスワース・ジェンキンス(1857-1936)
『  The Scott Monument 』

ジョン・アトキンソンと同じくイギリスの画家です。既に画家として成功していたジョン・アトキンソンの影響を強く受けたようですね。

お父さんグリムショー、凄いですね(^-^)

お出かけ:ときわ公園(山口県宇部市)② ~支え合う木~

ときわ公園で野外彫刻(過去記事、お出かけ:ときわ公園(山口県宇部市)①~ UBEビエンナーレ)を見て回っていたら、凄い木を目にしました。

幹の色が違う2本の木が、かなり斜めになりながら支え合って立っていたんです。

ちょっとまわって見てみました。太い木の方がメインで支えているのかと思いきや、むしろ細い木の方がしなやかに支えている感じがしました。

「支え合う木」で検索をかけてみると、結構出て来ます。動物だけでなく植物もお互いを支え合うのだ!という内容のものが多かったです。 じっと見ていたら、確かにそんな感じがしました。植物、凄いですね。勉強になります。

そして、なぜこんなに斜めになったのかも気になるところです。

公園内には、色んな種類の椿も咲いていました。

ところで、椿とサザンカ、見分けがつきますか?よく似ていますよね。見た目で見分けるポイントをいくつか書いてみます。

椿の花の方が筒状で立体的
サザンカの葉のふちはギザギザ
・花が散る時、椿は花首から落ち、
 サザンカは花びらが落ちる。

その他の見分けポイントに、開花時期があります。椿の開花時期は12月~4月で、サザンカは10月から12月です。春は椿で秋はサザンカということなのですが、冬の少しの間、12月あたりがかぶるんです。この時期の椿とサザンカを素敵に見分けられるようになりたいと筆者は密かに思っています。植物に詳しい方々が、事も無くすぐに見分けている様子はかっこいいですよね。
そして、よく見かけるわりに区別が難しい植物の代表格と言えば、アヤメ、カキツバタ、ショウブだと思います。これらもいつか見分けられるようになれたらさぞかしかっこいいだろうなと筆者は思っています。

以上のように、ときわ公園を歩くと多くの植物を見ることができます。その他、ときわミュージアム『世界を旅する植物館』という施設もあるので、また入館してみたいと思います。