お出かけ:春の海釣り

久しぶりの釣りです。波止(ハト)釣りです。

釣りを始めて間もなく、同じ鳥が周回しているのに気づきました。

青と赤茶色の鳥で、なんだかきれい。釣りで使用するエサ(ゴカイなど)を狙っていたんだと思います。釣りのエサにはミミズみたいなゴカイや小ぶりのエビを使うことが多いのですが、海にいる鳥に空からよく狙われます。
筆者は過去に、ゴカイをごっそりカラスに持って行かれた経験があります。そういえば、ルアー (疑似餌。魚やエビ、ゴカイなど様々な形状のものが存在する。)も…。カラスは光る物に興味を示すとよく言われますよね。キラキラルアーをくわえて大空へ飛び立つカラスの姿を見た時の喪失感といったら。
とにかく要注意なんです。

今回見かけた鳥は、イソヒヨドリでした。

出典:Wikipedia イソヒヨドリ

イソヒヨドリは、磯や岩場、港に多く生息しているスズメ目ヒタキ科に分類される鳥のようです。ヒヨドリとあるので、よく見かけるあのヒヨドリ(庭木の熟した実を食べられてしまった経験を持つ方は多いのではないでしょうか?)の仲間なのかと思いましたが、ヒタキの仲間だったんですね。(※ヒタキの仲間は青色や黄色等、きれいな色をした鳥が多いです。) 地域によっては、「幸せの青い鳥」と呼ばれることもあるそうですョ。

磯に小魚が寄って来ていました。

ボラの幼魚の群れ

ボラの幼魚だと思います。
そして、魚が釣れました!

タケノコメバルだと思います。ゴカイをエサにして釣ったのですが、なんと口からたくさんのボラの幼魚が出て来ました。

ボラの幼魚

この日の釣果は、タケノコメバルソイでした。

タケノコメバルとソイ

20㎝はありませんが、まあまあのサイズです。
擬態でしょうか?体色どんどん変化しました。

タケノコメバルもソイもメバルの仲間ですが、一般に店頭で見かけるメバルとはちょっと違います。

煮つけにして大事にいただきました!

大原美術館:『吊るされた鴨』スーティン

鴨の頭はどこだと思いますか?

大原美術館
カイム・スーティン(1893-1943)
『吊るされた鴨』1925

【鑑賞の小ネタ】
・ロシア出身のユダヤ人画家
・エコール ド パリの画家の1人
・モディリアーニがよく面倒をみた
・動物の死骸の作品他にもあり

この画像だと、何となく分かるかもしれませんが、実物はもう少し全体的に暗めで、頭がどこなのかなかなか判別できません。筆者もしばらくの間、鴨は頭を持ち上げているとばかり思っていました。 鴨の口ばしを焦点に、ぜひ探してみてください。(※鴨の頭は下を向いています。)

ところで、このテーマで描くと決めたカイム・スーティンとはどんな画家だったのでしょうか? モチーフとして、吊るされた死んだ動物をなかなか選ばないと筆者は思うのです。どうでしょう?

スーティンは、マルク・シャガール藤田嗣治(レオナール・フジタ、フランスに帰化した画家)と親交があったようです。そして少し先輩のアメデオ・モディリアーニは、スーティンの面倒をよく見ていたといいます。モディリアーニが描いたスーティンがこちら。

個人所蔵
アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)
『シャイム・スーティンの肖像』1916

スーティンは、ロシア帝国(現ベラルーシのミンスク州)のスミラヴィチのユダヤ人家庭の11人兄弟の10番目として生まれました。村で最も貧しい一家だったそうです。また体も弱かったため、家の手伝いもできず、兄弟たちからは邪魔者扱いされていました。なかなか大変な幼少期を過ごしたようですね。

スーティンは肖像画や風景画も描いていますが、静物画については、動物の死骸をテーマにすることが多いようです。

プライベートコレクション
『ホワイトダック』1925
オランジェリー美術館
『摘み取られた鶏』1925
オルブライトノックス美術館
『牛の死骸』1925

なかなかのインパクトですよね。制作年が全て1925年になっています。1920年にモディリアーニが亡くなったあたりから、スーティンの作風が変化し始めたということなので、何か関係があるのかもしれません。ちなみに、次の静物画は1917年頃に制作されたものです。

『ニシンとタマネギのある静物画』1917年頃

ニシンの死骸ではありますが、随分印象が違います。この作品からは、そんなに激しい感じはしませんよね。

スーティンは1933年以降、殆ど創作しなくなったそうです。そして第二次世界大戦中、ユダヤ人であるスーティンはゲシュタポ(ドイツの秘密国家警察)から逃れるため、フランスの村々を転々としました。 一時期、経済的に裕福な時もあったようですが、スーティンの人生は一貫して困難であった言えそうです。

そんなスーティンですが、バーンズ・コレクションで有名なアメリカの大コレクター、アルバート・C・バーンズは、「スーティンはゴッホよりもはるかに重要な画家である」と絶賛したそうですョ。

レトロ銭湯「戎湯(えびすゆ)」♨

「倉敷春宵あかり」(過去記事、倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021、倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021で見かけたその他のアカリ)を見て回った後、「えびす湯」の前を通って帰宅です。

戎湯(えびすゆ)外観

えびす湯の前を通るたびに、なんとレトロな雰囲気だろうといつも思っています。大正末期創業と言われていて、まさに大正ロマンです。

営業案内の看板

この看板のデザインとロゴが好きです。

昼間前を通ると、営業しているのかどうか不安になるのですが、夜になるとしっかり明かりが灯っていて、訳もなくほっとします。営業時間は16時からのようですね。えびす湯2020年5月26日のTwitterによると、営業はコロナ禍の営業時間短縮により20時までとなっていて、定休日は毎週水曜日になっていました。現在は、そもそもの営業終了時間21時(22時?)に戻っているのかな?ちょっとよく分かりません。

丸い電球の中に赤い字で「ゆ」とあります。

このレトロな2つの玄関灯がたまりません。アールヌーボー(植物など有機的な曲線デザインが特徴)を思わせる、丸い電球を支えるS字曲線がいい味を出していると思いませんか? そして丸い電球の下の横長の玄関灯、昔よく見かけた気がするのですが、どうでしょう? 玄関灯(門灯)って、大抵こんな感じじゃなかったですか? まるでタイムスリップしたかのようです。

えびす湯の外観を色々あつく語っていますが、なんと筆者はまだえびす湯に足を踏み入れたことがないんです。中はどうなっているのでしょう? 調べてみると、レトロな外観と同じく、内装もほとんど当時のままのようで、下駄箱やロッカーは木づくりなんだそうですョ。 そして、浴槽は1つの大きな御影石から掘り出されているとのことでした。 すごいですね!

「健康浴石風呂 えびす湯」とあります。石風呂と言えば、サウナみたいなあの石風呂(岩風呂)を一瞬イメージしてしまいますが、「えびす湯」の場合、浴槽が石でできた風呂という意味だったんですね。

レトロ銭湯「えびす湯」、根強いファンがいること間違いなしです(^-^)

【情報】
「戎湯(えびす湯)」
 倉敷市鶴形2-1-5
 086-422-5177
 営業時間:16時~
 定休日:水曜日

倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021で見かけたその他のアカリ

2021年2月27日、倉敷春宵あかりの初日は、2月の満月「スノームーン」の日でもありました!

美観地区のあちらこちらで、白壁から覗く綺麗な満月を見ることができました。まるで版画の世界でしたョ。

そして大原美術館のライトアップ。安定の美しさです。

大原美術館

写真中央付近に、オレンジ色の光があるのが分かるでしょうか?

ステンドグラスの玄関灯(門灯?)ですね。黄色とオレンジ色のガラスがあたたかい良い雰囲気を出していました。時間が経つと消灯していたような気がします。点灯は午後7時くらいまでなんでしょうか?ちょっとあやふやです。ちなみにこの写真の撮影時間は2021年2月27日18時31分です。

そして以前紹介しました、旧中国銀行倉敷本町出張所(過去記事、美観地区:旧中国銀行倉敷本町出張所)のステンドグラスです。

大原美術館の新たな展示施設に生まれ変わるべく工事が続いていました。閉館状態にも関わらず、しっかりライトアップされています。変わらず夜の美しいステンドグラスを見ることが出来るので有難かったです。

倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021

今年は無事に開催されました。

良かったです。 スタンプラリーやワークショップ等はありませんでしたが、純粋に「あかり」を楽しめたのではないかと思います。

和傘あかり  「今橋」付近からの眺め

以前は「有隣荘」前の通路に和傘が並べられていたと思いますが、今回は一段下がって倉敷川沿いに間隔をややあけて並べられていました。

和傘あかり  「中橋」付近からの眺め

和傘の内側が写っている形になります。これもなかなか良いなと思いました。

和傘あかり  「中橋」付近から南へ向かっての眺め

過去には、水面に「あかり」を浮かべたりしていましたが、今回は「和傘あかり」がずらりと並んで、これはこれで見応えがありました。このエリアに和傘を並べたのは初めてではないでしょうか? どうなんでしょう?

希莉子(キリコ)あかり  倉敷物語館前

「切子ちょうちん」は、以前ワークショップで作ったことがあります。筆者が作った頃は、春宵あかりの催しの1つだったと思います。大人気で、人数制限もあったため、何度も並んだことを覚えています。現在では、「倉敷光作所」にて「切子ちょうちんづくり体験」として随時開催されているようです。所要時間は約2時間、1500円で体験できるようですョ。

続きまして「影絵あかり」です。

色んなところで影絵が浮かび上がります。動いたりもしますョ。

最後に「新渓園あかり」です。

新渓園

派手な色でライトアップされていない分、日本庭園の本来の美しさを感じることができると思います。色付きのライトはインパクトが強くて確かに目を引くのですが、筆者的には、あまり派手でなく抑え目なライトアップの方が日本庭園には良いのではないかと思っています。「これぐらいが丁度いい」です。