レトロ銭湯「戎湯(えびすゆ)」♨

「倉敷春宵あかり」(過去記事、倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021、倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021で見かけたその他のアカリ)を見て回った後、「えびす湯」の前を通って帰宅です。

戎湯(えびすゆ)外観

えびす湯の前を通るたびに、なんとレトロな雰囲気だろうといつも思っています。大正末期創業と言われていて、まさに大正ロマンです。

営業案内の看板

この看板のデザインとロゴが好きです。

昼間前を通ると、営業しているのかどうか不安になるのですが、夜になるとしっかり明かりが灯っていて、訳もなくほっとします。営業時間は16時からのようですね。えびす湯2020年5月26日のTwitterによると、営業はコロナ禍の営業時間短縮により20時までとなっていて、定休日は毎週水曜日になっていました。現在は、そもそもの営業終了時間21時(22時?)に戻っているのかな?ちょっとよく分かりません。

丸い電球の中に赤い字で「ゆ」とあります。

このレトロな2つの玄関灯がたまりません。アールヌーボー(植物など有機的な曲線デザインが特徴)を思わせる、丸い電球を支えるS字曲線がいい味を出していると思いませんか? そして丸い電球の下の横長の玄関灯、昔よく見かけた気がするのですが、どうでしょう? 玄関灯(門灯)って、大抵こんな感じじゃなかったですか? まるでタイムスリップしたかのようです。

えびす湯の外観を色々あつく語っていますが、なんと筆者はまだえびす湯に足を踏み入れたことがないんです。中はどうなっているのでしょう? 調べてみると、レトロな外観と同じく、内装もほとんど当時のままのようで、下駄箱やロッカーは木づくりなんだそうですョ。 そして、浴槽は1つの大きな御影石から掘り出されているとのことでした。 すごいですね!

「健康浴石風呂 えびす湯」とあります。石風呂と言えば、サウナみたいなあの石風呂(岩風呂)を一瞬イメージしてしまいますが、「えびす湯」の場合、浴槽が石でできた風呂という意味だったんですね。

レトロ銭湯「えびす湯」、根強いファンがいること間違いなしです(^-^)

【情報】
「戎湯(えびす湯)」
 倉敷市鶴形2-1-5
 086-422-5177
 営業時間:16時~
 定休日:水曜日

倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021で見かけたその他のアカリ

2021年2月27日、倉敷春宵あかりの初日は、2月の満月「スノームーン」の日でもありました!

美観地区のあちらこちらで、白壁から覗く綺麗な満月を見ることができました。まるで版画の世界でしたョ。

そして大原美術館のライトアップ。安定の美しさです。

大原美術館

写真中央付近に、オレンジ色の光があるのが分かるでしょうか?

ステンドグラスの玄関灯(門灯?)ですね。黄色とオレンジ色のガラスがあたたかい良い雰囲気を出していました。時間が経つと消灯していたような気がします。点灯は午後7時くらいまでなんでしょうか?ちょっとあやふやです。ちなみにこの写真の撮影時間は2021年2月27日18時31分です。

そして以前紹介しました、旧中国銀行倉敷本町出張所(過去記事、美観地区:旧中国銀行倉敷本町出張所)のステンドグラスです。

大原美術館の新たな展示施設に生まれ変わるべく工事が続いていました。閉館状態にも関わらず、しっかりライトアップされています。変わらず夜の美しいステンドグラスを見ることが出来るので有難かったです。

倉敷美観地区:倉敷春宵あかり2021

今年は無事に開催されました。

良かったです。 スタンプラリーやワークショップ等はありませんでしたが、純粋に「あかり」を楽しめたのではないかと思います。

和傘あかり  「今橋」付近からの眺め

以前は「有隣荘」前の通路に和傘が並べられていたと思いますが、今回は一段下がって倉敷川沿いに間隔をややあけて並べられていました。

和傘あかり  「中橋」付近からの眺め

和傘の内側が写っている形になります。これもなかなか良いなと思いました。

和傘あかり  「中橋」付近から南へ向かっての眺め

過去には、水面に「あかり」を浮かべたりしていましたが、今回は「和傘あかり」がずらりと並んで、これはこれで見応えがありました。このエリアに和傘を並べたのは初めてではないでしょうか? どうなんでしょう?

希莉子(キリコ)あかり  倉敷物語館前

「切子ちょうちん」は、以前ワークショップで作ったことがあります。筆者が作った頃は、春宵あかりの催しの1つだったと思います。大人気で、人数制限もあったため、何度も並んだことを覚えています。現在では、「倉敷光作所」にて「切子ちょうちんづくり体験」として随時開催されているようです。所要時間は約2時間、1500円で体験できるようですョ。

続きまして「影絵あかり」です。

色んなところで影絵が浮かび上がります。動いたりもしますョ。

最後に「新渓園あかり」です。

新渓園

派手な色でライトアップされていない分、日本庭園の本来の美しさを感じることができると思います。色付きのライトはインパクトが強くて確かに目を引くのですが、筆者的には、あまり派手でなく抑え目なライトアップの方が日本庭園には良いのではないかと思っています。「これぐらいが丁度いい」です。

お出かけ:ときわ公園(山口県宇部市)① ~UBEビエンナーレ~

UBEビエンナーレ」、聞いたことがあるでしょうか? ビエンナーレとは、1年おきに開催される美術の展覧会のことですね。似たような言葉で、トリエンナーレがありますが、こちらは、3年に一度開かれる美術展覧会を意味します。ちなみに2010年から開催されている国内最大規模の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」は何かと話題ですよね。

今回、機会あって山口県宇部市にある「ときわ公園」へ行ってみました。公園のあらゆるところに大型のオブジェ(野外彫刻)が設置してあるので、これはラッキーと思って見て回りました。そして途中で、「UBEビエンナーレ」のメイン会場であることに気づいた次第です。「UBEビエンナーレ」自体は聞いたことがあったのですが、ときわ公園が会場だったと認識していませんでした。「UBEビエンナーレ」目当てで行ったわけではなかったので、とても得した気分になりました。

ときわ公園へは、最寄りの駅(宇部新川駅)からバスに乗って行ったのですが、道中、ボーッとしていられませんでした。街のいたる所に立派なオブジェ(野外彫刻)があったからです。あっちにもこっちにもです。後で調べて分かったことですが、歴代のUBEビエンナーレ入賞作品は、市街地や公園などに設置されているとのことでした。納得です。

ときわ公園内の「彫刻の丘」で印象に残った作品をいくつか紹介します。

三宅之功
『はじまりのはじまり』2019
第28回UBEビエンナーレ  大賞(宇部市賞)
中出武彦
『深夜バス』2011
第24回UBEビエンナーレ  宇部興産株式会社賞
土屋公雄
『底流』1991
第14回現代日本彫刻展  大賞(宇部市賞)
岡田健太郎
『catch and release』2017
仲田守
『ク・ラ・ゲ・だぞー』
第28回UBEビエンナーレ  毎日新聞社賞

以上、ほんの一部です。まだまだたくさんの彫刻作品が野外展示されていました。外国人アーティストの作品もありましたョ。

ときわ公園の目の前には常盤湖とい大きな湖が広がっています。あいにくの天気だったのでちょっと残念でしたが、素晴らしいロケーションだと思いました。  曇り空の色が、真っ青な空色になったと想像してみてください。 きっと彫刻の見え方も随分違ってくるのでしょうね。

彫刻を見て回ると結構歩くことになります。ちょっと休憩しました。

ときわレストハウス

「彫刻の丘」の近くにある「ときわレストハウス」の2階は無料休憩所となっていて、かなり大きな空間が広がっていました。 それぞれの机の配置も、ソーシャルディスタンスが十分とられたもので、ゆっくりすることができました。

「ときわレストハウス」の2階からの眺め

天気が良い日にまた行ってみたいなと思いました(^-^)

ムンクの『叫び』の落書き

Yahoo!ニュースから凄いニュースが飛び込んできました! 過去記事(ムンクの『叫び』と壁画『太陽』)で少し書きましたが、あの有名なムンクの『叫び』の落書きについてです。

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オスロ国立美術館
エドヴァルト・ムンク(1863-1944)
『叫び』1893

青で囲まれた辺りに落書きがあるということでした。ノルウェー語で「狂人にしか描けない」という意味のことが書かれています。

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ムンク本人が書いたものなのか、他人が書いたものなのか、長年不明だったんです。ただ、ムンク生前中の落書きであることは判明していました。

AFP BB Newsによると、

今回、ノルウェーの国立美術館の専門家らは赤外線技術を使って筆跡を分析し、ムンク本人が書いたものだと結論付けた。学芸員のマイ・ブリット・グレング氏は発表で、「この筆跡は間違いなくムンク自身のもの」と説明。「筆跡のものもに加え、ムンクがノルウェーでこの絵画を初めて展示した1895年に起きた出来事のすべてが同じことを示している」と述べた。

2021年2月23日 AFP
出典:AFP BB News 赤外線写真

素晴らしい✨ 落書きはムンク本人が書いていたんですね‼ だからどうしたという話かもしれませんが、美術ファン的には、テンションが上がるニュースです(^-^)

ちなみに、『叫び』を初めて展示した1895年に起きた出来事というのは、あまりに前衛的過ぎたためか精神状態を疑問視され、激しい批判をあびたことを指しています。かなり批判されたようなので、ムンクは深く傷つきました。その結果、ムンクが自分で「狂人にしか描けない」と書き残した(落書きした)と推測されるということのようです。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』もそうですが、研究が進むことで色んな事が判明してくるとほんとにおもしろいですね。