番外編:年末の生き物たち(2020年)①

今年も残りわずか。自宅の生き物たちの様子をお伝えしようと思います。

まずは新入りから。

アフリカンランプアイ

アフリカンランプアイというメダカのような熱帯魚です。目が青い蛍光色で、とても美しいです。群れて泳ぐタイプなので、もう少し数が多めの方が落ち着くのですが、とりあえず5匹購入しました。お店でも普通に見かける魚で、飼いやすい品種です。メダカに見えますが、カダヤシの仲間(過去記事、大原美術館:睡蓮の池のメダカ参照)です。ちなみに、カダヤシの仲間にはグッピーがいます。グッピーは卵胎生ですよね。卵ではなく初めからグッピー状態で生まれてきます。見たことがあるという方は多いのではないでしょうか? アフリカンランプアイは 一般のメダカと同じく卵生です。
産まれ方には、卵生、卵胎生、胎生など色々ありますよね。爬虫類のほとんどは卵生ですが、マムシは卵胎生です。そして教科書でも取り上げられているカモノハシ、哺乳類なのに卵生で、進化過程を感じるところです。

アフリカンランプアイを購入した次の日、一匹亡くなっていました。この早さは、ペーハーショックだと思います。きっちり水合わせ(自宅水槽の水質に慣らすため、魚が入ったビニール袋に水を少しずつ入れて行く作業)をしたつもりなのですが、ダメな時はダメなんです。その他、長年の飼育経験から思うことは、群れを外れる魚は、大抵、残念なことになるということです。今回の場合も、群れから離れる個体が一匹だけいたので心配はしていました。

写真の黄色い矢印のところに、群れから外れたアフリカンランプアイの尾びれが見えます。

    

次の新入りは水草です。

ウォーターウィステリア

ウォーターウィステリア という一般的な水草です。ただ、成長がとても早い気がします。2日後の状態がこちら。根元付近の葉に注目です。

2日でここまで伸びるとは思いませんでした。

      

そして、あのシジミ(過去記事、番外編:水槽の経過報告⑤)は元気にしています。

水槽のシジミ

このシジミ、なんとかなり移動するんです。位置をよく変えています。魚もそうですが、貝にも性格があるんでしょうか? ホタテ貝が泳いで移動することはよく知られていますが、シジミがこんなに移動するとは思いませんでした。多分、泳ぎはしないけれども、足(貝の中身)を出して、筆者の知らぬ間にグイグイ移動しているんだと思います。小さいのによく頑張っています。

   

スファエリクティス・バイランティ 過去記事、番外編:新入りの熱帯魚スファエリクティス・バイランティ)は元気です。

スファエリクティス・バイランティ

スファエリクティス・バイランティ は、何か異変あると、上の方でじっとしていたり、写真のように流木の側にいたりします。擬態のつもりなんでしょうか? 泳ぎ方も独特で、なかなかおもしろい熱帯魚です。

    

コリドラスジュリー

このジュリーのヒゲは立派です。チョコチョコ動き回って元気にしています(^-^)

蝋燭(ロウソク)と絵画

焚火や蝋燭の炎を見ると落ち着くという方は多いのではないでしょうか? 筆者もその中の1人です。クリスマス用に出している ANGEL CHIMES -SINCE 1948- (過去記事、リビングの展示替え~クリスマス~)のロウソクに火を灯して時々眺めています。この時期ならではの楽しみの1つです。

ANGEL CHIMES と小さなクリスマスツリー

付属のロウソクはなかなか手に入らないので、ホームセンターで販売されている1.5号の蝋燭で試してみたところ、大丈夫そうでした。ただ付属のロウソクより一回り細いので、蝋燭台を少し狭めました。蝋燭台には切れ込みが入っているので、手で簡単に狭めることが出来ます。

ANGEL CHIMES のロウソク

    

巨匠たちもロウソクを絵画の中に描いています。

コロメール・コレクション蔵
エル・グレコ(1541-1614)
『燃え木でロウソクを灯す少年』1571-72年頃

『受胎告知』で有名なエル・グレコ(過去記事、大原美術館:『受胎告知』エル・グレコ)の作品です。ロウソクに火を灯す瞬間の静かな緊張感が漂います。そして、とても神秘的ですね。エル・グレコがイタリア滞在時に描いたとされています。

ルーブル美術館
ジョルジュ・ド・ラ・トゥ―ル(1593-1652)
『大工の聖ヨセフ』1640年頃

「大工の聖ヨセフ」と言えば、キリストの父ヨセフのことです。右側の少女のような子どもは、少年キリストです。ロウソクの炎で照らされるヨセフの顔や腕、キリストの顔の表現は絶妙です。そして筆者的には、キリストの左手がロウソクの炎で透き通る感じがとても素晴らしいと思っています。こんな風に手が透き通って見えることってありますよね。これがとても不思議で、子どもの頃じっと見続けたことを思い出しました。

エルミタージュ美術館
ヘラルト・ファン・ホントホルスト(1592-1656)
『キリストの子ども時代』1620年頃

『キリストの子ども時代』この作品も、大工の父(養父)のヨセフとまだ幼いキリストが描かれています。子どもではありますが、キリストはとても賢そうですね。

   

ちなみに、蝋燭の絵といえば、高島野十郎(1890-1975)という日本の画家がいます。生涯にわたり、蝋燭の絵を何枚も描いています。テレビ「美の巨人たち」でも取り上げられていて、福岡県立美術館の『蝋燭』がメインで紹介されていました。 興味のある方は、ぜひ、検索してみてください。ザ・蝋燭ですョ。

大原美術館:『パリ街景』佐伯祐三

空に色があるなと思いました。

大原美術館
佐伯祐三(1898-1928)
『パリ街景』1827

【鑑賞の小ネタ】
・亡くなる前年の作品
・全体的に色がある
・建物の黄色が印象的

最晩年の作品です。きっとモンパルナス過去記事、大原美術館:『広告“ヴェルダン”』佐伯祐三) のどこかの通りの絵だと思います。2回目の渡仏では、モンパルナス大通りにアトリエを構えていて、ポール・ロワイヤル大通り周辺で「カフェ・レストラン」の連作を制作しているので、この通りもその辺りを描いたものではないかと思っています。

大原美術館所蔵の佐伯祐三の作品『広告“ヴェルダン”』より、全体的に色があるなと思いました。空の色が灰色ではなく、青色(空色)ですね。
佐伯祐三は結核に侵されていました。そのことが関係しているか定かではありませんが、1928年6月に自殺未遂を起こしています。その後、精神病院に入院し、8月に衰弱死します。佐伯祐三の作品は、全体的に、抑え目な色彩が多いと思いますが、最晩年は黄色やオレンジ色など、インパクトが強い色を使っている感じがします。

   

大阪中之島美術館
『郵便配達夫』1928

『郵便配達夫』は佐伯祐三の代表作で、この配達夫は最後にして最高のモデルだったようです。佐伯祐三の妻の米子によると、後にも先にもこの時にしか姿を現さなかったということで、あの人は神様ではなかったかと回顧したそうです。

大阪中之島美術館
『黄色いレストラン』1928

『黄色いレストラン』は野外で描いた最後の作品とされています。大原美術館の『パリ街景』の黄色の建物は、この「黄色いレストラン」ではないかとちょっと思ったのですが、どうでしょう?

大阪中之島美術館
『ロシアの少女』1928

『ロシアの少女』のモデルは、ロシアの亡命貴族のダフィエという娘だそうです。絶筆とされています。

    

どの作品も、黄色とオレンジ色(赤色)が印象的です。精神は衰弱して行きましたが、最晩年にエネルギーを感じる色を使用した佐伯祐三の心情を想像すると、色々と考えさせられます。

絵画には色んな思いが込められているものですね。

大原美術館:『広告“ヴェルダン”』佐伯祐三

たくさん文字が描かれていますね。

大原美術館
佐伯祐三(1898-1928)
『広告“ヴェルダン”』1927

【鑑賞の小ネタ】
・亡くなる前年の作品
・たくさんの文字に注目
・セザンヌ、ヴラマンク、ユトリロ等、
 多くの画家の影響あり
・二度渡仏し、その後日本に戻らず

佐伯祐三の作品は、ユトリロ過去記事、大原美術館:『パリ郊外-サン・ドニ』ユトリロ)の画風に似ているなとずっと思っていましたが、セザンヌや特にヴラマンク過去記事、大原美術館:『サン=ドニ風景』ヴラマンク)の影響を強く受けていたようです。

1回目の渡仏は1924年1月から1926年1月までで、約2年間滞在し、パリ郊外のクラマールに居を構えていたようです。 2回目の渡仏は1927年8月で、この時はモンパルナスに居を構えています。そしてその1年後、 1928年8月に30歳の若さで亡くなっています。

モンパルナスは、1920年代の狂乱の時代(社会、芸術、文化の力強さを強調するもので、アメリカ合衆国から始まり、第一次世界大戦後、ヨーロッパへ広がった。)、エコール・ド・パリ(パリに集まってきた芸術関係者たちのふわっとしたネットワークの総称。非フランス人の外国人芸術家たちに対して使われるのが一般的。)の時代の芸術家たちの中心地としても有名です。世界の芸術家たちが集まる場所としては、モンマルトルも有名ですが、モンマルトルが観光地や高級住宅街となってしまったことから、家賃の低いモンパルナスへ徐々に移動していったそうです。ピカソ、シャガール、モディリアーニ、ジャコメッティ、藤田嗣治、岡本太郎など、多くの芸術家たちがモンパルナスに住んでいます。

パリ 略地図

ところで画風ですが、筆者はずっとユトリロに似ていると思っていました。『広告“ヴェルダン”』 の制作年は1927年で、その数年前の作品がこちら。

ポーラ美術館
佐伯祐三
『パリ風景』1925
佐伯祐三
『リュ・ブランシオン』1925

そしてユトリロの作品がこちら。

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大原美術館
モーリス・ユトリロ(1883-1955)
『パリ郊外-サン・ドニ』1910

ユトリロの方が筆使いが細かいように思います。佐伯祐三が最も影響を受けたのは フォーヴィスム(20世紀初頭のフランスで発生した前衛運動の1つ。原色を多用した強烈な色彩と荒々しい筆使いが特徴。) の画家、ヴラマンクなので、少し荒々しい筆致はそのためかもしれませんね。ちなみに、佐伯祐三が自分の作品をヴラマンクに見せたところ、「このアカデミック!」と説教されたことは有名な話です。

  

『広告“ヴェルダン”』、何の広告でしょうか? 絵の中に描かれている文字に注目してみると、「VERDUN」の他に「 HôTEL」や「RESTAURANT」の文字が見えます。

《広告“ヴェルダン”》は、この時期の代表作。ヴェルダンとは、第一次世界大戦でドイツ軍の猛攻をフランス軍がくい止めた要塞都市の名で、同名の映画ポスターの文字が画面右手に大きく描かれている。

大原美術館HP

第一次世界大戦終結10周年記念として作られた映画、「ヴェルダン 歴史の幻想」の広告だったんですね。フランス映画で、1928年製作、原題は「 Verdun, Visions d’Histoire 」です。

   

『広告“ヴェルダン”』 をよく見ると、イスやテーブルが描かれているのが分かります。文字と同じく、踊るような線で表現されています。他の画家たちの影響が強いとされる佐伯祐三ですが、この踊るような線と文字は、佐伯祐三独自の作風と言えるものではないでしょうか? 

大阪中之島美術館
佐伯祐三
『レストラン(オテル・デュ・マルシェ)』1927
ブリヂストン美術館
佐伯祐三
『テラスの広告』1927

30歳と夭折のため、制作期間が短いのが残念です。
画風がどんどん変化する画家もいれば、ほとんど変化しない画家もいます。独自の絵画を描き始めた佐伯祐三は、この後、どんな絵を描いていたんでしょうね…。 筆者は佐伯祐三の作品も好きなので、その後の作品も見てみたかったです。

リビングの展示替え~クリスマス~

自宅リビングの壁には、普段から絵画ポスターが飾られています。好みの絵画ポスターを額に入れて楽しんでいて、季節ごとに額の中を取り替えます。ずっとそのままの絵画ポスター(ロートレックのリトグラフなど)もありますが、半分くらいは取り替えます。美術館の展示替え気分です。これがなかなか楽しい。本物ではなくプリントされている絵画ではありますが、ちゃんと額に入れて展示すると、なかなか良い感じではないかと自己満足しています。

ということで、クリスマスへ向けて展示替えです。まずはこちら。

壁の額1 『サイレントナイト』
      ヴィゴ・ヨハンセン
ヴィゴ・ヨハンセン(1851-1935)
『サイレントナイト』1891

クリスマスをテーマとした絵画をいくつか残したヴィゴ・ヨハンセンの最も有名な作品ではないでしょうか?  ヨハンセンはデンマークの画家で、王立美術院の教授となり、最終的には校長を務めた人物です。
数年前、師走の慌ただしさにツリーを飾ることが出来なかった時、この絵だけは展示したことを覚えています。
ヨハンセンはその他、次のような作品も描いています。

『Glade Jul(ハッピークリスマス)』1891
『A Christmas Story』1935

クリスマス絵画を探していて気が付いたのですが、名画と呼ばれるようになる時代に制作された、クリスマスをテーマとした作品が案外少ないんです。筆者が探しきれてないだけかもしれませんが…。その点、『サイレントナイト』は19世紀後期の作品なので、珍しい方ではないかとちょっと思っています。

次の展示はこちら。 

壁の額2  『Merry Christmas to All』
      ジョー・モールトン
壁の額3  『ヴィンテージクリスマスツリーポスター』            Cole Borders

壁の額2も3も、クリスマスのキラキラ感はあまりありませんが、アンティーク風で気に入っています。

絵画の他に飾っているものはこちら。

ANGEL CHIMES -SINCE 1948-
Original Swedish Design

お持ちの方も多いのではないでしょうか?定番ですよね。子どもの頃初めて見た時の感動が今も残っています。これは大人になって購入したものですが、デザインはそのままなのでホッとします。思い出の一品です。

次のようなものもあります。

ANGEL CHIMES の進化系といったところでしょうか? ロウソクが丸型なので手に入りやすいです。

そして今年新たに加わったのがこちら。

小さなランタンです。LEDの光(炎)がゆらゆら揺れます。もちろん本物の炎にはかないませんが、これはこれで楽しめますョ(^-^)