●低血糖症状とは?
血液中のグルコース濃度が低くなることで、筋肉や脳でのエネルギー枯渇がおこり、正常な働きができなくなることで生じる症状をいいます。
具体的には、
- 軽症:手足の振るえ、落ち着かず不安、冷や汗、めまい
- 重症:けいれん発作、意識障害(意識消失)、無動性無言
とった症状が現れます。
上記のような症状が現れた場合は、低血糖症状をまず考えてください。
①αグルコシダーゼ阻害薬(ベイスン(R))使用中の場合
ベイスンはαグルコシダーゼ阻害薬といって、小腸粘膜での糖の分解を遅くすることで小腸でのグルコース吸収を遅らせ、結果として食後の血中のグルコース濃度の上昇をなだらかにする薬です。αグルコシダーゼは、ショ糖などをグルコースに分解する酵素です。したがってこの薬の作用機序(αグルコシダーゼの働きを邪魔する)からして、ショ糖(いわゆるペットシュガーやお砂糖)を服用しても全く症状を軽減できません。必ず付属のグルコースを服用してください。
②経口血糖降下剤(グリミクロン(R)、ダオニール(R)、スターシス(R)など)使用中の場合
膵臓からのインスリン分泌を促すことで血糖値を下げます。薬剤作用機序からしてショ糖(いわゆるペットシュガーやお砂糖)を服用することで十分血糖上昇効果が得られます。低血糖症状が出ればまず、角砂糖やペットシュガーを服用してください。
③インスリン製剤または、 GIP・GLP-1作動薬使用中の場合
インスリンの直接作用による血糖降下ですので、②と同様にショ糖(いわゆるペットシュガーやお砂糖)を服用することで十分血糖上昇効果が得られます。低血糖症状が出ればまず、角砂糖やペットシュガーを服用してください。グルコースが手元にございましたらそちらを優先して服用ください。
糖尿病では食事を定期的に決まった時間に摂っていただく事で血糖の値の恒常性を維持しています。できるだけ不規則にならないように決まった時間帯に食事を摂られることが低血糖を予防することになります。また風邪症候群などの発熱疾患時には、血糖コントロールが増悪したり、逆に、食事摂取量の減少から低血糖症状を招く事がありますので自己判断でインスリンや経口薬の投与量を大幅に変更したりせず、受診により適切な指示を受けるようにしてください。
2026.4.16. uploaded ©All rights reserved KWC.